選考委員 ・メンター
MEMBER OF SELECTION COMMITTEE & MENTORS
選考委員
MEMBER OF SELECTION COMMITTEE
選考と中間報告会におけるアドバイスを中心にサポート

上田 杏菜
Anna Ueda
公益財団法人石橋財団 アーティゾン美術館 学芸員
略歴
早稲田大学美術史学専修卒業。オーストラリア、アデレード大学大学院学芸員・博物館学修士修了。南オーストラリア州立美術館でのインターンを経て、2019年より現職。専門はオーストラリア先住民美術。最近のテキストに「エミリー・カーメ・イングワリィ《春の⾵景》と《無題》を考察してー社会背景から読み解く、ある⼥性アボリジナル作家の成功とその活躍」(⽯橋財団アーティゾン美術館研究紀要、2022年)などがある。
TAAPへの想い
アートの国際ネットワークが進むなかで、作家自らが作品について語る場は今後さらに求められます。TAAPはそうした需要を見据えた作家支援プログラムとして貴重な機会だと思います。TAAPを通して参加アーティストのプレゼンテーション力向上だけでなく、同時に作品制作がより豊かになることを願っています。
木村 弘毅
Koki Kimura
株式会社MIXI 代表取締役社長 上級執行役員 CEO
公益社団法人経済同友会スポーツ・文化による社会の再生PT 委員長
略歴
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修士号取得。電気設備会社、携帯コンテンツ会社等を経て、2008年株式会社ミクシィ(現 株式会社MIXI)に入社。ゲーム事業部にて「サンシャイン牧場」など多くのコミュニケーションゲームの運用コンサルティングを担当。その後モンスターストライクプロジェクトを立ち上げる。 2018年同社代表取締役社長執行役員就任。2023年より現職。
TAAPへの想い
いま世界は日本に新たな注目を向けています。その中心にあるのは、アニメやアートをはじめとした文化の力です。TOKYOから発信される日本だからこそ叶えられる創造性が、国際社会に優れたアップデートを与えていく──その可能性を広げる若い才能に出会えることを楽しみにしています。文化の躍動が日本を再び前へ進めると信じています。

鷹野 隆大
Ryudai Takano
写真家
東京造形大学 教授
略歴
早稲田大学政治経済学部卒。2006年、セクシュアリテイをテーマにした写真集『In My Room』(2005)で第31回木村伊兵衛写真賞受賞。2021年、国立国際美術館(大阪)にて個展『毎日写真1999-2021』を開催。2022年、芸術選奨 文部科学大臣賞(美術部門)、写真の町東川賞国内作家賞を受賞。
TAAPへの想い
知性、理性、感性、そして欲望。
ちいさくても確かなものを、深く確かなものを待っています。

田口 美和
Miwa Taguchi
タグチアートコレクション 共同代表
サンパウロ・ビエンナーレ
インターナショナルアドバイザリーボードメンバー
略歴
社会福祉学関係の現場実践・教職を経て、ミスミグループ創業者である父・田口弘が始めた現代アートコレクションの運営実務を担い、世界各地の芸術祭・アートフェアに赴いてコレクションの拡充に努めている。また、各地の美術館で同コレクションの展覧会を多数開催。2020年タグチ現代芸術基金を設立し、コレクションの公益性をより高める活動を開始。現在、現職に加えてアートプラットフォーム“South South”アンバサダー、スタートバーン株式会社シニア・アドヴァイザー、東京現代アドバイザリーメンバーを兼任。
TAAPへの想い
世界で活躍できるアーティストは一握りという厳しい世界です。早道はご自身の活動について客観的な意見をなるべく多く聞いて考えること。世界で活躍できるような基礎体力をつけるための支援となっています。ご応募お待ちしております。

細井 眞子
Masako Hosoi
TARO NASUギャラリー ディレクター
略歴
東京大学文学部美術史学科博士課程修了。都内の公立美術館にて教育普及担当嘱託学芸員として勤務し、武蔵野美術大学、東京造形大学、成蹊大学等の非常勤講師として教職も経験。2005年に現代美術を扱う画廊TARO NASUに入社。岡山芸術交流などの展覧会イベントを手がけるArt & Public株式会社の専務取締役を兼任。
TAAPへの想い
アーティストの発信力が国内外の様々な場面で必要とされ、キャリア構築にも大いに影響する昨今ですが、私自身は、その時々の趨勢に左右されることなく、より本質的かつ継続的にみずからの表現を追求する力をもった方に惹かれます。 そんなアーティストの皆さんが、みずからの言葉で作品世界を語るための、「技術的な」お手伝いができればと願っています。

メンター
MENTORS
メンタリング・プログラムを中心にサポート
粟田 大輔
Daisuke Awata
美術批評
略歴
専攻は芸術学(芸術表象)。最近のテキストは「表徴を愛する」(『美術手帖』2022年10月号)など。『中原佑介美術批評選集』(全12巻、現代企画室+BankART出版、2011年〜)編集委員。日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴのメンバー。女子美術大学准教授。
若手アーティストへのエール
現代アートは社会通念や規範を問い直し、人々の意識を変えていく力を持っています。それはアートやエコノミーのあり方においても例外ではありません。アート市場に「留まらない」可能性も共に思考していきましょう。

江幡 京子
Kyoko Ebata
アーティスト
略歴
ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ卒業。国立市のインディペンデント・プロジェクトスペース〈House of Ebata〉を主催し、アーティストやキュレーターに、オープンで制約のない実験のための空間と時間を提供。作品制作では自身から家族へ、そして社会や歴史へと視線を向けつつ、最終的には誰にでもできる方法で個人の身体的目線からユーモアを交えて表現している。
若手アーティストへのエール
戦争のニュースで、心が痛む日々ですが、戦争や暴力はずっと続いていて、わたしたちも意識の有無に関わらず、何らかの形で関わっています。その中で、文化活動を行うことは人間の尊厳を保つために非常に大切だと考えています。皆さんにはご自分に一番合った発表方法を見つけて、より良い作品を生み出していただきたいです。それがより多くの方々がアートに関わり、文化の質自体の向上に繋がるのではないかと思います。


菊竹 寛
Yutaka Kikutake
Yutaka Kikutake Gallery 代表
略歴
Yutaka Kikutake Gallery 代表。タカ・イシイギャラリーを経て2015年より自身のギャラリーを運営し、現在六本木と京橋の2拠点を中心に様々なアーティストとともに展覧会を開催している。直近の現代アートの歴史を踏まえながら、新しい価値観がグローバルに飛び交う現代の社会におけるアートの意義を考える場を生み出すことに挑戦している。
若手アーティストへのエール
人間が対話を通して歴史を展開してきた芸術文化の先端を担う現代。グローバルな場所で、作品とともに自らのことを力強く語ることができるアーティストが強く求められている今、皆さんと改めて対話できる機会を楽しみにしています。
藤元 由記子
Yukiko Fujimoto
株式会社ブックエンド 代表取締役
NPO法人アート&ソサイエティ研究センター 理事
略歴
美術専門の編集者として、『なぜ、これがアートなの?』(A. アレナス著)ほか多数の美術書を手がける。美術館との共同出版や対話型鑑賞の普及により、2008年度西洋美術振興財団賞受賞。2010年より現職。 『マーク・ロスコ伝記』『東京国立博物館の至宝』などの美術書のほか、環境誌『BIOCITY』を刊行。アーティストの活動を社会や人びとと結び、その多様な役割を発信するNPOの理事を兼任。
若手アーティストへのエール
昨今、スマホでのコミュニケーションが主流になり、あたりさわりのない短い文章によるやりとりが増えています。プレゼンでは、表現する言葉によって作品の評価も影響を受けます。コミュ力ではなく、「書く力」を磨きましょう。

堀 元彰
Hori Motoaki
美術評論家/キュレーター
略歴
神奈川県立近代美術館を経て、2003年1月から2022年3月まで東京オペラシティアートギャラリーに勤務。国内外の現代美術を中心に数多くの企画展に携わるとともに、若手作家支援プログラム「project N」で数多くのペインターを紹介。また、「FACE」などの公募展で審査員を務めるほか、『カラー版20世紀の美術』(美術出版社、共著)などの著作がある。
若手アーティストへのエール
世界情勢が混迷、流動化の度合いを深め、社会のいたるところで深刻な摩擦や分断が顕在化するなか、現代アートはそのあり方や価値の問い直しを迫られているように思います。急速に進化を遂げる生成AIの普及もまた、現代アートの独創性や創造性にとって大きな課題を突きつけています。いまアートやアーティストに何が求められるかを一緒に考えていければと思います。
